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執筆者の写真Hiroko Fukaya

子どものイヤイヤ期について

ご無沙汰しております。

本業の大学を移籍したこともあり多忙のため しばらくブログから遠ざかっておりましたが、

大学の講義で教えている内容についても

みなさんにも知って頂きたいと考え筆をとりました。

今日のテーマは子ど「"イヤイヤ期」です。

発達相談を行なっていても、ママたちの悩みとして非常に多い相談の一つです。

そして、比較的急に出現することが多いのに、

「今まで聞き分けのいい良い子だったのに、なぜ急にこんなに悪い子になってしまったの?」と

子どもの変化についていけずに戸惑ってしまうママもいらっしまいます。

当然戸惑いますよね。

1歳後半ごろになると、自分のことを自分だと理解する「自己認知」

ができるようになります。

大学院の研究テーマだったのですが、自己鏡像認知と言って、

子どもの鼻の頭に真っ赤なルージュをつけて鏡を見せると、

この「自己認知」ができる子は、

自分の顔を見た途端に鼻の頭を手でぬぐおうとします。

一方「自己認知」がまだできない子は

ぼーっとしていたり、他の遊びを始めてしまったりします。

個人差はありますが、だいたい1歳後半で「自己認知」が完成し、

その後、次第に子どもの中に

「自分はママともパパとも違う、たった一人の自分なのだ」

という感覚、つまり「自我」が

次第に芽生えてきます。

その過程で起こるのが「イヤイヤ期」「第一次反抗期」なのです。

そうすると「イヤ!」「自分でやる!」のオンパレード、

大人の言うことを突然聞かなくなってしまったりします。

早い子は1歳代、ゆっくりな子は3-4歳頃ピークになる子もいるかもしれません。

ママは、困りますよね。

ただね、これは、発達心理学的には非常に重要な発達の証なのです。

そして、その過程で起こるもう一つの重要な発達が、

「二次的感情の芽生え」というものです。

二次的感情とは、自己意識が芽生えてこそ始めて出現する感情、

いわゆる、「人間臭い」感情です。

例えば、共感、てれ、羨望、そして、誇り、罪悪感、恥 などなど。。。。

そして、この感情(とくに誇りという名のプライド、恥)が

子どもに芽生えることで、

お母さん方を困らせる「いやいや」が、

親にとってとても面倒くさいものになるのです。

なぜか?

やはり、それは、大人も共通ですが、

「自我」の入り込んだ感情というものは、

少しはき違えると、とても厄介であり、一筋縄ではいかなくなるからです。

みなさんも、ご経験、ありませんか??(笑)

そう思うと、2-3歳でこんなに一丁前に

プライドだの恥だの身に着けるなんて、

子どもってすごいな!と思いませんか?

そして、この自己意識、自我や、それに伴う二次的感情の芽生えは

大人の階段を上るために、非常に重要なものなのです!!

現に、発達凸凹のある「発達障害」のお子さんなどは、

この自己意識、二次的感情の芽生えは、

非常ーーーーーに遅れます。。。。。

ですので、ママにとっては急に、「この子、パパのように面倒くさくなったな」と思ったしても

これは、大人の階段のために重要なステップなんだ!!と

頭の片隅に入れておいて頂くと、

少しは報われるかもしれません。

とはいっても、毎日のことですから・・・・・・。

当然事あるごとに、「イヤイヤ」言われてしまうと

ママの方も「もうイヤ!勝手にして」

と思ってしまいますよね。

人間ですから、当然です。

では、次回は、どのようにすれば

子どもと上手に関わることができるのか?

その対応方法を書きたいと思います。

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